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ワーキングホリデー渡航で必要な保険とは?

オーストラリアで虫垂炎の手術を受けたら100万円、カナダで肺炎にかかれば入院費は500万円…ワーキングホリデー中のトラブルは誰にでも起こり得ます。「自分は大丈夫」と思って保険に入らず渡航し、現地で後悔する人も少なくありません。安心してワーホリ生活を送るには、どんな保険が必要で、費用はどのくらいかかるのか、分かりやすく解説します。

目次

ワーキングホリデーに保険加入は義務?無保険は入国拒否のケースも

ワーキングホリデーで海外に行く際、保険への加入は実質的に必須と考えましょう。渡航先によってはビザ申請や入国時に保険加入証明が必要です。たとえばアイルランド、ドイツ、フランス、香港、台湾などはビザ申請時に保険証書の提出が求められ、ニュージーランドやカナダでは入国審査で未加入だと入国を拒否される場合もあります。実際にカナダで保険未加入のまま入国し、強制送還された例も報告されています。

一方、オーストラリアやイギリス(※イギリスはNHS医療への加入が必要)では証明提示は不要ですが、保険が不要というわけではありません。事故や病気の際は全額自己負担となるため、リスクを考えると保険に入らない選択肢は現実的ではないでしょう。

オーストラリアのワーキングホリデーで保険に入らないとどうなる?

よくある質問が「オーストラリアでは保険が義務か」という点です。結論として、ワーホリビザ申請や入国時に保険証明を求められることはありません。

ただし、現地には「OVHC(Overseas Visitors Health Cover)」という外国人向け医療保険があります。ワーホリ中も任意加入できますが、対象は医療費のみで、死亡保障や携行品補償は含まれません。また自己負担が生じるケースもあり、全額補償されるわけではありません。

オーストラリアの医療費は非常に高額で、虫垂炎手術で約100万円、病院の部屋代が1日あたり10万円を超える例もあります。義務ではなくても、実質的には保険加入が強く推奨されています。

現地の高額医療費に注意!救急車の料金だけで1,000ドル!?

保険加入が重要な理由は、海外医療費の高さにもあります。日本では公的医療保険により自己負担は3割で済みますが、海外では多くの国で全額自己負担となります。国によっては救急車の利用だけで高額な支払いが発生し、オーストラリアでは州によって1,000ドルを超えることもあります。

支払い保険金の具体例
シンガポール副鼻腔炎で2日間入院・手術。360万円。
オーストラリア網膜炎により手術し、16日間入院。441万円。
カナダ肺炎で8日間入院。571万円。
中国ウィルス性脳炎で18日間入院。645万円。
スイス大葉性肺炎・中耳炎で18日間入院。701万円。
アメリカスケートボード中に転倒。脛骨・腓骨の骨折で3日間入院。1,181万円。

出典:ジェイアイ傷害火災保険株式会社
https://www.jihoken.co.jp/data/case.html

日本ワーキングホリデー協会によると、ワーホリ保険に加入した人の約70%が実際に保険金を請求しています。長期滞在ではトラブル遭遇率が高く、「自分は大丈夫」と過信するのは危険です。大ケガや病気で高額医療費を払えなければ、ワーホリを途中で切り上げざるを得ない事態も考えられます。

ワーキングホリデー保険の補償内容と選び方

ワーキングホリデー保険(長期海外旅行保険)に含まれる主な補償項目は以下の通りです。

項目補償内容
治療費用病気やケガによる医療費(入院・通院・手術など)。最も重要な項目で、補償額が十分か要確認。
救援者費用重病・重傷時に家族が駆けつけるための費用。
傷害死亡・後遺障害事故による死亡や障害の補償。
賠償責任他人にケガを負わせたり、物を壊して損害賠償を請求された場合の補償。
携行品損害スーツケースやスマホなどの盗難・破損の補償。
生活用動産借りた部屋の家具・家財が火災や盗難で被害を受けた場合の補償。

以上のような補償が含まれているかを確認し、自分に必要な補償項目が網羅されているプランを選ぶことが大切です。あわせて、補償額の上限も必ず確認しましょう。医療費が高額な国では、治療費の補償額が数千万円から無制限のプランを検討するのも有効です。ただし、過剰な補償は保険料を押し上げる原因になるため、自分に合った水準を見極めましょう。

保険を選ぶ際には、他にも次の点に注意が必要です。

  • 保険期間
  • クレジットカード付帯保険との違い
  • サポート体制
  • 現地保険の制限

保険期間は多くの場合最長で1年のため、1年以上滞在する場合は延長手続きが必要になります。クレジットカードに付帯する保険は最長90日までの補償しかなく、長期滞在には不十分です。

次に、24時間対応の日本語サポートやキャッシュレス対応の有無を確認しましょう。現地の保険では言葉の壁に苦労することがあるため、日本語対応があると安心です。治療費は通常、一度病院に支払ってから保険会社へ請求しますが、キャッシュレス対応の保険会社なら提携病院で立替払いが可能になり、金銭的な負担を軽減できます。

また、現地の公的医療制度に加入できるケースでも、全ての医療費やサービスをカバーできるわけではありません。高額の自己負担が発生する場合があるため注意しましょう。

ワーホリ保険費用の相場と格安プランの注意点

ワーキングホリデー保険の料金は、補償内容や滞在期間、渡航先の地域によって変わります。一般的な1年間の保険料の目安は、次のとおりです。

保険料
オーストラリア約20万~25万円
カナダ約20万~28万円
ヨーロッパ約20万~38万円
アジア約15万~25万円

※加入者が25歳のケース。保険料の下限は治療補償1,000万円、上限は無制限の目安

例えばオーストラリアの場合、25歳で治療費補償が1,000万円だと保険料は約20万円、無制限だと25万円前後の保険会社が多いです。半年なら概ね半額程度、2年以上の滞在なら単純計算で倍の予算が必要と考えましょう。

補償を削れば保険料を安くできますが、極端な格安プランは要注意です。補償が不足すると、実際の出費をまかなえない恐れがあります。反対に、高額なプランは不要な補償まで含まれて割高になることもあるため、自分にとって必要十分な範囲を見極めることが大切です。

ワーホリ保険は海外の保険会社を利用した方がお得?

ワーホリ保険に加入する場合、日本の保険会社以外にも海外の保険プランを利用する方法があります。

例えば、フランスの代理店が提供する「グローブパートナー」は、世界最大の教職員学生共済会と総合保険代理店が日本人のために共同で開発した保険商品です。日本のワーホリ保険の約半額で利用可能な格安プランで、出国後でも加入でき、日本語サポートもあります。ただし、携行品や生活用動産の補償が無い、キャッシュレス非対応、保険金振込時に海外送金手数料がかかるなどのデメリットもあります。

一般的には海外の保険会社を利用したほうが保険料は安くなる可能性はありますが、安全性やサポート面では日本の保険会社の方が充実しているケースが多いです。比較検討時には費用面だけでなく、補償内容や対応サービスも含めて慎重に比較検討しましょう。

保険の加入タイミングと期間はどうすればいい?

保険への加入は、原則として渡航前に行う必要があります。出国後は契約できない場合が多いため、渡航日が決まったら早めに準備しておきましょう。旅行直前は他の準備で忙しくなるため、余裕をもって手続きを進めることをおすすめします。

保険加入の期間については、滞在期間全体をカバーするのが基本です。無保険期間が生じるとリスクが高まるため、延長の可能性がある場合は、オンラインで延長できるプランを選ぶと安心です。

また、ワーキングホリデー後に就労ビザへ切り替える場合、保険が対象外となるケースがあります。ワーホリ保険は「ワーホリ渡航者向け」の商品であり、永住目的や就労ビザには適用されない場合があるため、渡航目的が変わる際は必ず保険会社に確認してください。

ワーホリ中の国民健康保険の扱い

渡航時は国民健康保険を脱退するのが基本です。出発前に市区町村役所で「海外転出届」を出し、住民票を海外に移すと国保の加入義務がなくなります。

国保は海外での医療費に使えないため、継続してもほぼ意味がありません。海外療養費制度で一部払い戻しが可能ですが、実費に比べると十分ではなく、手続きも煩雑です。

ただし、国保を抜くと住民票が消えるため、年金や住民税にも影響があります。事前に役所で確認しておきましょう。帰国後は転入届とともに国保へ再加入する必要があります。

まとめ

ワーキングホリデーにおける保険加入は、ほぼ必須です。多くの国で制度上必要とされており、そうでない場合も医療費の高さを考えれば保険なしで滞在するのは極めて危険です。

本記事では、必要性から補償内容、選び方、費用相場、さらに国保の扱いまで解説しました。最適なプランは人によって異なりますが、「自分に必要な補償を備えた保険」を選ぶことが何より大切です。

信頼できる保険に加入しておけば、万が一の際も安心して現地で働き、学び、楽しむことに集中できます。保険面の不安を事前に取り除き、充実したワーホリ生活を安心して満喫しましょう。

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